先日の更新でbookmarksに音楽家の公式ウェブサイトをいくつか追加しました。私が特に好きなアーティストばかりです。
いずれのサイトにも本人によるコラムがあるんですが、その文章というのがとても面白いのです。うぅむ、音楽で表現する人は文章も上手いのか。
特にお勧めはcobaのmail coba。
よくしゃべり、よく食べ、よく旅する。アコーディオンというちょっと重くて特殊な楽器を抱えて世界中を飛び回るこの人の文章は、本当に人生を楽しんでいるように感じさせてくれるし、また「表現者」としての妥協のなさを時折垣間見せてくれたりもします。食についての文章は特に能弁で、思わず口の中によだれがあふれてくる饒舌さ。う、うまそー!
よくよく考えてみれば、「アーティスト」と呼ばれる人たちが文章下手なはずがないのです。
彼らはたまたま音楽という手段で表現をしていますが、その表現を実現する過程で実に多くの言葉をやり取りしています。自分の意図するところを、スタッフに出来るだけ正確に伝えなければ彼らの表現は成立しません。時に飛び交う言葉は国境を越え、複数の言語にわたるでしょう。
そんな困難な言葉のやり取りを日常的に繰り返している人たちですから、自分の思うところを言葉で表現することに熟練していても別段不思議はありません。
「文は人なり」という言葉はあまり使いたくありませんが、こういうところに真実がポロっと出てくるものかもしれません。普段の日常的なコミュニケーションがきちんと取れる人の文章と、そうでない人の文章。どちらが面白いか、ちょっと考えてみるのもいいかもしれません。自分も含めて。
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