強固なロジックの無限の反復

2002年9月28日(Sat) 曇

オス―この脆弱なる生物。

 何故か羽蟻が大発生しています。
 羽蟻というのは繁殖のためだけに発生するオスだそうで、一時に大量に発生したかと思うとあっという間に命を落とすんだそうです。云ってみればDNAキャリア以上の意味のない、悲しい生き物ですね。
 これがまあ大挙してわらわら落ちてくるわけです。
 人がたまに画でも描いてみようかなどとやる気になってみると、その上に。
 文字通り吹いて飛ばしているわけですが、中には吹き飛ばされただけで絶命するものも。彼らを見ているとなんだかオスという命の軽さを見ているようで悲しくなります。
 これだけたくさんいても大願成就して交尾まで行くのはほんの一握り、大半は自らのDNAをそこで絶やしてしまいます。生命は種として生き延びるためにとんでもない浪費をする、というのは某有名アニメ演出家の言ですが、それにしてもあっという間に儚くなる羽蟻たちの生命とは一体なんなのでしょう?
 翻って我が身を見たときに、少し羽蟻たちに同情したくなることもあります。
 一応人間のオスはDNAキャリア以上の意味を持つ存在であると、(たとえDNAキャリアとしてすら機能できなくても)なにがしか存在の意味があるのだ、とそう強弁したい気分です、ええ。




 いいじゃないですか、彼女いなくたって結婚できなくたって(自棄)。

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