北野武監督の新作「Dolls」を観てきました。
なんだか言葉にするのがもどかしいような、そんな感じです。
敢えて言えば「夢のような作品」とでも言うほかありません。
ある意味とてもシンプルな映画であり、かつとても難解な映画でもあります。
時系列の整合性とかドラマとしてのリアリティーとかはどうでもよくて、えーと、登場人物の感じているであろう心情こそが重要なのでしょうが、なにしろ極端に台詞の少ない映画ですから、それは観客である我々の想像力いかんで変わってくるでしょう。
直接は関係のないエピソードがごく微妙な点で関わり合い、しかし結局重要な関わりには発展せず、そのままなんとなしに終わるのだから、こっちはぽかんと口を開けて眺めてしまいます。慣れてくるとこの起きたまま観る悪夢の感覚は癖になるんですが。
未見の人は是非劇場に足を運んで、みんなで仲良く放り出されましょう。
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