強固なロジックの無限の反復

2003年3月21日(Fri) 晴

事務的

 誰か、軍事評論家の江畑謙介氏にあの髪型をやめるよう進言してください。
 気になって話が全く耳に入りません。湾岸の時、一体何を学んだんだ、あの人は。

 …そんなことはどうでもいいのです。
 圧倒的なワンサイドゲームで進んでいる件の戦争ですが、これほど淡々と遂行される事務的な戦争など聞いたことがありません。
 なんだか無性に腹が立ちます。
 人間ではなくて、機械が戦争を進めている印象です。
 報道の印象だけなのであまりあてにはなりませんが、例えば旧ユーゴ紛争のような絶望的な虐殺はありませんし、強制収容所もありません。民間人の犠牲を最小限にとどめるためにピンポイントで攻撃が行なわれ、非常に「人道的な配慮」に満ち満ちた戦争が進められているはずなのに、そこに「人間の気配」はありません。
 一体何が起きているのでしょうか。

 そもそもすべての戦争は超現実的なのであって現実的な戦争などあったためしはない。(中略)キップリングが言ったように、「戦争の第一の犠牲者、それは真実」であり、戦争とはまず何よりも他者の知覚の組織化であるからだ。
 ―P.ヴィリリオ

 もしかしたら、戦線からはるか彼方にいる私たちの知覚も、否応なしに組織化されているのかもしれません。

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