強固なロジックの無限の反復

2003年6月9日(Mon) 曇

凛々シズム

 どこか緊張を保っているようなものが好きだ。
 ぎりぎりに張り詰めた、今にも切れそうな緊張ではない。表面上は穏やかだが、その背後にすっと背筋を正させる何かがある、そんな姿勢が好みだ。

 凛々しさ。

 たとえばテレビ・映画。
 適度な緊張感を伴った爽快感のある映像。そういう映像に出会う機会は少ない。むしろしどけなく弛緩した映像ばかりが漂う。むやみに緊張を強いる強迫的な映像ばかりが溢れる。

 街を歩いている人の姿が美しくない。妙にくつろいで見える。他人の目を気にしない、というのではない。自分の中に他人の目を持たぬから自分が見えないだけのことだ。

 凛々しくありたい、と思う。
 どこかに緊張を保っていたい。
 他人に迷惑か否かでなく、或いは周囲の目を気にするわけでもなく、自分の背筋を正そうとする気持ちは、持ちつづけていたい、せめて。他人のためでなく、自分のために。

[▼]

目次