強固なロジックの無限の反復

2003年9月26日(Fri) 晴

安定的な狂気

 ここ数日電話を取るのが恐怖でしたが、今日は休みなのでやっとその恐怖から解放されました。

 それはおいといて。
 忙しい合間を縫ってなぜ自分には恋愛が出来ないのだろうかということについてだらだら文章書いたりしながら考えていました。
 で、結論。
 自分のコミュニケーションのイメージでは、「特別な人」は現れないし、誰かから「特別な人」と思われることもない。
 どうも私はコミュニケーションを「他者という外敵との戦闘行為」というイメージで捉えているようなのです。先日あるサイトでちょっとした議論のようなものを交わしたときに、相手のかたの発言ではっきりと気付かされました。
 最も複雑なコミュニケーションのひとつである恋愛に対してこのロジックで臨んでしまうと、どうあがいても一定の距離以上には接近不能なのです。「恋愛の出来ない自分の自我には何か重大な欠陥があるに違いない(*)」という観念はつまり、このイメージに由来するようです。
 ま、このイメージのおかげで私は比較的安定的な、すなわち起伏に乏しい情緒を獲得するに至り、おかげで平穏で退屈な強固なロジックの無限の反復を生きているわけです。恋愛というのは本質的に不安定なものだと先日読んだ本(*)にありましたから、言ってみれば私が恋愛に憧れるのは「ないものねだり」に過ぎません。
 狂気の原因は確かさを確保したいということだ、というニーチェの言葉を思い出します。私はいま、安定的な狂気に向かって邁進しているのです。
 …ああ、誰か私に不安と混乱をください。

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